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シラバス参照
講義名
多文化共生論
科目ナンバリング
M-MD3-121-2
開講責任部署
目白大学(新宿校)
講義開講時期
秋学期
講義区分
講義
基準単位数
2
代表曜日
木曜日
代表時限
2時限
担当教員
氏名
◎ 清原 悠
授業のねらい
多文化共生とは「国籍や民族などの異なる人々が、文化的な違いを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、共に生きていくこと」を指すが、本授業では「共生」に重きを置く。そのため、本授業では国籍・民族などの違いのみならず、ジェンダー/セクシュアリティの違いや、健常者/障害者の関係にも目を向ける。その上で、上記のような様々な違いが複合的に絡み合う現象について、「交差性(インターセクショナリティ)」概念を基に考える。
他者について学び、考えることは、自己について問い直すことを伴う。本授業では、様々なマイノリティについて多角的に学んでいくが、その際に軸となるのはマジョリティとは何かを考察していく姿勢である。人びとの間にある差異を同質化するのではなく、またお互いを切り離すのでもなく、対等な関係を築こうとしながら共に生きる社会を作るとはどのようなことなのかについて、具体例を踏まえながら、立体的に考える。
学生の学習目標
①マジョリティ/マイノリティとは何かについて、具体例を挙げて適切に説明することができる。
②社会制度や組織がどのようにマジョリティ/マイノリティに影響を与えているのかについて、分析的に説明することができる。
③差別や抑圧のより少ない社会を作るために必要な取り組みについて、ジェンダー/セクシュアリティ、エスニシティ、ソーシャル・インクルージョン、の視点から説明することができる。
授業内容(スケジュール)
第1回 ガイダンスとイントロダクション
講義内容、評価方法を説明する。
マジョリティ/マイノリティの違いと、社会的統合/社会的包摂の違いについて
学ぶ。
第2回 社会的包摂とは何か(1)――共生社会と発達障害
社会的包摂(ソーシャル・インクルージョン)がマイノリティにとっても、
マジョリティにとっても重要であることを、発達障害に注目して学ぶ。
第3回 社会的包摂とは何か(2)――共生社会と身体障害
社会的包摂(ソーシャル・インクルージョン)がマイノリティにとっても、
マジョリティにとっても重要であることを、身体障害に注目して学ぶ。
第4回 社会的包摂とは何か(3)――共生社会と仕事
共生社会のあり方について、職場や仕事の観点から考える。
第5回 社会的包摂とは何か(4)――共生社会と政治
共生社会のあり方について、社会を作る政治に注目して考える。
第6回 ジェンダー/セクシュアリティから考える共生社会(1)――SOGIとは何か
ジェンダー/セクシュアリティの基本的観点を学び、その視点から共生社会につい
て考える。ジェンダー/セクシュアリティはLGBTの人のみならず、マジョリティに
も深く関係していることを学ぶ。
※授業内小テスト①
第7回 ジェンダー/セクシュアリティから考える共生社会(2)――LGBTとSOGI
教育現場におけるLGBTの人とマジョリティの関係について、ドラマを基に考える。
マイノリティに向き合うマジョリティのあり方が問われていることを学ぶ。
第8回 ジェンダー/セクシュアリティから考える共生社会(3)
――セクシュアリティ教育とは何か①
ジェンダー/セクシュアリティ教育がどのようになっているのか、日本と海外の
視点から学ぶ(前編)。
第9回 ジェンダー/セクシュアリティから考える共生社会(3)
――セクシュアリティ教育とは何か②
ジェンダー/セクシュアリティ教育がどのようになっているのか、日本と海外の
視点から学ぶ(後編)。
第10回 ジェンダー/セクシュアリティから考える共生社会(4)
――パートナーシップ制度とは何か
社会制度がどのようにマイノリティに影響を与えているのかについて学び、
共生社会の実現に向けてマジョリティができることについて考える。
第11回 国籍・民族から考える共生社会(1)――足下にある多国籍社会①
既に日本社会は多様な民族・国籍の人びとが暮らす社会となっている。都心部に
おける多文化社会に目を向け、そこで共生しようとする人びとの取り組みから
多文化共生社会の課題を考える。
※授業内小テスト②
第12回 国籍・民族から考える共生社会(2)――足下にある多国籍社会②
既に日本社会は多様な民族・国籍の人びとが暮らす社会となっている。地方に
おける多文化社会に目を向け、そこで共生しようとする人びとの取り組みから
多文化共生社会の課題を考える。
第13回 国籍・民族から考える共生社会(3)――マイノリティから見えるマジョリティ
国籍や血縁という要素がいかにマジョリティ/マイノリティに影響を与えている
のかについて、映画を基に考える。マイノリティの視点からマジョリティのあり
方を捉え返す。
第14回 国籍・民族から考える共生社会(4)――マジョリティ特権と抑圧
差別がいかにマイノリティ/マジョリティに影響を与えているのかについて、
マジョリティ特権という概念を基に考える。
第15回 まとめ――「交差性」概念から振り返る多文化共生社会
これまでの授業について、「交差性」概念を基に振り返る。
※授業内小テスト③
授業の事前準備と事後学習
毎週の授業で配布する資料を次週までにしっかり読み込むこと(一読ではなく、複数回読む)。また、映像資料の閲覧を推奨する場合や調べ学習を課することがある。毎回の授業は一見異なる事柄を扱っているようにみえるが、実際には理解が積み重なるように設計されている。毎回の復習を怠ると授業内容が十分に身につかない点に注意して履修すること。
また、この授業で扱う事柄は注意して見れば日常の中にありふれていることに気がつくだろう。授業で学んだ知識や視点を自分のものにするためには、普段の生活環境やニュースに意識的に注目することが重要である。授業で扱った事例を調べ直すことも有効な学習方法である。
評価の方法及び観点
授業への取り組み 30%
授業内小テスト 30%(10%×3回)
期末レポート 40%
・本授業の成績は授業への取り組み(30点)、授業内小テスト(10点×3=30点)、期末レポート(40点)により評価する。合計100点中、80点以上でA評価とする。
・授業への取り組み(30点):授業では毎回コメントペーパーを書いてもらいます。授業内容を正確に理解しているかどうか、分析的に思考できているかどうかを評価します。また、授業テーマに関連した調べ学習を行ってもらい、それを踏まえてコメントペーパーを書いてもらう場合もあります。そのほか、授業ではブレイクアウトルーム等も活用して発言してもらう場合がありますので、履修にあたってはそのことを承知しておくこと。
・授業内小テスト(30点):授業は大きく3つのテーマから構成されているため、各テーマの終了ごとに知識の正確な理解と定着具合を確認する小テストを行います(GoogleClassroomを使用)。知識の正確性と解答における表現の明確さを評価します。授業内小テストを欠席した場合、代わりとなるレポート課題を出しますが、評価は厳しくなります。
・期末レポート(40点):授業内容を踏まえたレポートを提出。課題内容に対応した解答ができることを前提に、解答において表現が明確かどうか、根拠と論理性が明快かどうか、分析的に思考できているかどうかを評価します。
備考
授業ではなるべく毎回発言を求めるので、履修にあたってはそのことを承知しておくこと。
教員の連絡先:y.kiyohara.edu@gmail.com
試験・レポートの返却方法
期末試験については評価基準表(ルーブリック)を試験後に公開する。答案用紙の返却はしない。
オフィスアワー
質問については、講義終了後に教室で対応します。
必須資料(教科書等)
参考資料
書名
著者名
出版社
ISBN
参考図書①
参考図書②
参考図書③
参考図書④
学修成果
アクティブラーニングの導入
アクティブラーニングの導入
実務家教員科目該当
ICTの導入
ICTの導入
授業方法
遠隔授業